急に冷やすとガラスは強くなる


普通の板ガラスの3〜5倍強い「強化ガラス」
ガラスは割れやすい。しかし、たとえば自動車のサイドガラスなどは、ちょっとボールがぶつかったくらいでは割れない。「強化ガラス」という特殊なガラスを使っているからだ。強化ガラスは、普通の板ガラスを約700℃に加熱したあと、急速に冷やしてつくる、いわば「焼き入れ」をしたガラスで、これによって普通の板ガラスの3〜5倍の強度にすることができる。しかも、たとえ割れても破片が粒状になるので、人間のからだに突き刺さるといった事故もない。強度と安全性を兼ね備えた強化ガラスは、自動車や鉄道車輌、ビルなどに欠かせないガラスとして幅広く利用されている。 写真

強化ガラスの強さの秘密

では、なぜ強化ガラスの強度が大きいのか、その秘密を探ってみよう。ガラスが割れるメカニズムはすでに知っているだろうか。たとえばガラスにボールがぶつかると、その面には圧縮応力(ちぢめようとする力)が、反対側の面には引張応力(引っ張る力)が働く。ガラスは引張応力に弱いため、そこにあるキズに応力が集中し、結果的にガラスが割れる。もし反対側の面にも圧縮応力があれば、引張応力に抵抗できるので割れにくくなるはずだ。それを「焼き入れ」によって実現したのが強化ガラスなのだ。 図


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