「強い」と「割れる」は同じではない!


ガラスは実用材料のなかでもっとも強い

ガラスで思い浮かべるイメージは、「割れやすい」ではないだろうか。ところが理論的には、ガラスは極めて強度が高く、あらゆる実用材料のなかでもっとも強いものの一つといわれている。ではなぜ「割れる」のか。ガラスの製造工程では、溶融されたガラス状態のガラス素地がほかの物体と接触し、ガラスの表面に目に見えないキズが無数にできる。このミクロの傷によって強度が落ちてしまうのだ。もしガラスの表面にまったく傷がなければ、その引っ張り強度は鉄よりも高いといわれている。

引張応力がキズに集中してガラスは割れる

ガラスが割れるメカニズムを、もう少し詳しく見てみよう。ガラスは、圧縮応力(ちぢめようとする力)には強いが、引張応力(引っ張る力)には弱いという性質をもっている。たとえばガラスにボールがあたると、ガラスはたわんで、あたった面には圧縮応力が働く。しかしこれが直接、割れる原因にはならない。問題は、反対側に生じる引張応力で、その部分にあるキズに応力が集中し、かんたんに割れてしまうのだ。

図


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